Robloxの作品ポートフォリオの作り方|子どもの工夫が伝わる記録の残し方

Robloxで作った作品を、画像・工夫・次の一歩と一緒に残す作品ポートフォリオ
読者

子どもがゲームを作っています。でも「何を変えたの?」と聞いても「いろいろ」で終わってしまって…。

和田 亮一

完成した画面だけでは、考えたことが見えにくいですよね。直す前の画面と並べて「ここを変えた理由」を聞くと、小さな工夫から話し始められます。

新しい道や建物は増えているのに、どんな試行錯誤があったのかは分からない。

そんなときに役立つのが、作品と工夫を一緒に残すポートフォリオです。

僕はDCA校長の和田亮一です。

最初に残したいのは、大作の完成写真よりも、自分で考えて変えた小さな一か所です。

画像に「何を作ったか」「どこを工夫したか」「次に何を変えたいか」を添えるところから始められます。

この記事では作品カードの項目、記入例、画像の選び方、親子で続けやすい振り返り方を紹介します。

いまある一作品を開き、完成画面だけでは見えなかった成長を一緒に残してみましょう。

この記事でわかること
  • 最初の作品カードに残したい6つの項目
  • オビーを題材にした記入例と画像の選び方
  • 子どもの工夫が分かる親の声かけ
  • 家庭での保存と人に見せるときの確認点
目次

Robloxの作品ポートフォリオとは

作品ポートフォリオは、作ったものと制作の過程をまとめた作品集です。

家庭で使うなら、一作品につき画像と短いメモを残せれば十分に始められます。

たとえば、足場を渡ってゴールへ進むオビーを作ったとします。

完成したコースだけを見ると、親には「ブロックが並んでいる」としか見えないかもしれません。

でも「最初の足場で落ちてしまったので、幅を広げた」という説明があると、見え方が変わります。

子どもが遊ぶ人の動きを確かめ、自分で直したことまで伝わるからです。

完成品だけでなく、選んだ理由が残る

作品の画像は「何があるか」を伝えます。

そこに言葉を添えると「なぜそうしたか」が伝わります。

この二つを組み合わせることが、作品を記録する面白さです。

大きな城を作ったことと、入口を分かりやすくしたことは別の工夫です。

建物の数やコードの長さで比べず、本人が試したことを拾ってみてください。

Robloxの公式教育資料でも、画像や動画、制作したプロジェクトを学習の確認に使う方法が紹介されています。

家庭では採点のために構えず、作品を見ながら話す材料として取り入れられます。

出典はRoblox Creator Hub「Run a classroom」です。

最初は一作品から始める

作品集と聞くと、何本もそろえてから作るものに思えます。

けれど、最初の一作品にも、作り始めた状態と今の状態があります。

その変化を一枚にまとめてみましょう。

まだゲーム全体が完成していなくても、気に入った建物や動く仕掛けなど、見せたい部分を選べます。

「制作途中」と書き、いまできることを説明すれば、後で続きを足せます。

作品をまだ作り始めていない場合は、最初のオビーを作る実践ガイドを入り口にしてください。

ここでは操作手順から離れ、できたものをどう残すかに集中します。

最初の作品カードに残す6つの項目

最初から細かい日誌を付けると、記録することが重荷になります。

まずは作品名、見せたい画面、遊び方、自分の担当、工夫、次の一歩の6項目に絞りましょう。

長文を書く必要はありません。

本人が話せる言葉を使い、後で読んだときに作品を思い出せる具体性を残します。

作品カードの6項目。作品名と日付、見せたい画面、どんな遊びか、自分の担当と素材、困ったことと工夫、次に試すこと

1.作品名と記録した日

「オビー1」でも始められますが、「雲の上のジャンプ道」のように題名を付けると、どんな世界を作りたかったのかが伝わります。

本人が気に入っている呼び方を優先してください。

日付は完成日だけでなく、記録した日も残します。

後から直したときに前の状態と比べられるよう、同じ作品名の下へ新しい記録を追加していきます。

2.見せたい画面

選ぶのは、本人がいちばん説明したい場所です。

コース全体が分かる画像に加え、工夫した部分が見える画像があると話しやすくなります。

景色がきれいな一枚と、足場の幅を直したことが分かる一枚では役割が違います。

何を伝えたいかを決めてから画像を選ぶと、記録が写真の山になりません。

3.どんな遊びか

「すごいゲーム」「楽しいゲーム」だけでは、見る人は何をするのか想像できません。

「雲の足場を渡って、空の駅を目指すゲーム」のように、プレイヤーの動きと目標を書きます。

説明に迷ったら「誰が、何をして、どこを目指す?」と聞いてみてください。

ルールを全部並べる前に、遊びの中心を一文にします。

4.自分で作ったところと使ったもの

友達と作った作品なら、自分の担当が分かるようにします。

「道の形を考えた」「看板の文を作った」「動かして通れるか確かめた」など、具体的な作業で書くのがコツです。

テンプレートや素材を使ったときも、その名前と自分が変えた場所を分けて残します。

手伝ってもらった部分があれば、同じ欄に書いておきましょう。

後で困ったときに、誰に聞けばよいかも分かります。

5.困ったことと工夫したこと

「難しかった」で止めず、何が起きたかを書きます。

たとえば「最初の足場まで届かなかった」「ゴールの場所が分かりにくかった」

そのあとに、変えたことと確かめたことを続けます。

直してもうまくいかなかった場合は、試した内容を残します。

同じ方法を何度もやり直さず、次に別のことを試すための手がかりになります。

6.次に試したいこと

最後は「もっとすごくする」より、次に触る一か所を決めます。

「ゴールを見つけやすい色にする」「最初の道を短くする」など、作品を開いたときに着手できる形にしましょう。

思いつかなければ空欄でも構いません。

前の記録と見比べたときに、足したいものが見つかることもあります。

記録を埋めるために作業を増やさず、作りたいことが出てくる余地を残します。

オビーの作品カードを一枚にまとめてみる

足場を渡るオビーを題材に、記入例を見てみましょう。

下の内容をそのまま写すより、お子さんの作品名や工夫へ置き換えて使ってください。

作品カードの項目オビーの記入例
作品名と日付雲の上のジャンプ道/記録した日を記入
見せたい画面コース全体と、幅を変えた最初の足場
どんな遊びか雲の足場を渡り、空の駅を目指す
自分の担当と使ったもの足場の配置と色を担当。使ったテンプレート名も記録
困ったことと工夫最初のジャンプで落ちたので、着地する足場を広げて試した
次に試したいことゴールが遠くから分かるように色を変える

このカードには、特別な言葉がほとんどありません。

それでも、何を作り、どこで困り、どう手を加えたのかをたどれます。

感想を、画面と結び付く言葉にする

「頑張った」と言われたら、すぐに詳しい作文を求めず「どこを見れば分かる?」と聞いてみてください。

本人が指した場所を画像に残すと、言葉を足しやすくなります。

たとえば「道を頑張った」が「曲がり角に黄色い目印を置いた」になれば、その場所を見せられます。

さらに「次の足場が見つけやすくなるように」と理由が加われば、工夫が伝わります。

文章を立派に直しすぎないことも大切です。

「ここで落ちたから広くした」という本人の短い言葉で、考えたことは十分に伝えられます。

一つの記録で、三つの視点を確かめる

カードができたら、作品、工夫、次の一歩がそろっているか見ます。

作品だけなら画像を見返すアルバムに近く、工夫が加わると制作の記録になり、次の一歩があると続きに戻れます。

全部を詳しくするより、一つの工夫を具体的に残しましょう。

「色も道も難しさも直した」より「入口の色を変えて、場所が分かるか確かめた」のほうが、後から変化を追いやすくなります。

一枚のカードに、作品と判断の跡を残す。

それが最初のポートフォリオです。

画像は「全体」と「変えた場所」を組み合わせる

画面の記録は、枚数より選び方が大切です。

作品の全体像が分かる画像と、説明したい工夫が見える画像を組み合わせましょう。

動きが主役の作品なら、動作が分かる短い動画も候補になります。

どの場面を見ればよいか一言添えておくと、見る人が迷いません。

足場が狭い状態を残し、幅を広げた変更を記録して、着地できるか確かめる。改善前後の画像と理由をセットで残す

直す前の画像を消さずに残す

上手にできた状態だけを残すと、何を変えたかが分からなくなります。

足場を広げる前の画面があれば、直したあとの画面と並べてみてください。

「前はどこで困ったか」「何を変えたか」「どうなったか」を画像の近くに書きます。

結果がまだ分からなければ、確かめたいことを添えて次回の記録へつなげます。

比較する画像は、できるだけ同じ場所と向きで選びます。

遠くからの全景と近くからの一部分では、大きさの変化を比べにくいためです。

動画は作品の見どころから始める

起動画面や長い移動をそのまま残すより、紹介したい仕掛けが動くところを見せます。

入口からゴールまで全部を見せなくても、作品の特徴が伝わる場面を選べます。

たとえば、踏むと色が変わる床なら、踏む前と踏んだあとが分かるようにする。

迷路なら、分かれ道と目印の関係が見えるようにする。

伝えたい工夫が撮れているかを本人と見返してください。

撮影や録画の細かな操作は、使っている機器で確認します。

作品カードにはファイル名も書き、あとで画像と動画を探し直さずに済むようにしておきましょう。

画面に映った情報も確認する

人に見せる画像や動画では、作品以外の表示にも目を向けます。

本名、学校名、連絡先、ほかの人とのチャット、通知などが映り込んでいないかを確認してください。

作品に使った素材の配布元や利用条件も、制作メモへ残しておくと後で調べられます。

作品説明には必要なクレジットを添え、作者自身の工夫と借りた素材を分けて伝えましょう。

親は採点より、工夫が見える問いを一つ

作品を見せてもらったとき、何を言えばよいか迷うことがあります。

「すごいね」の次に、本人が選んだことを一つ聞いてみてください。

技術用語を知っている必要はありません。

画面を見ながら、気になった場所について尋ねれば会話を始められます。

見えている場面聞いてみたいこと
きれいな建物があるいちばん見てほしいのはどこ?
前と道の形が違うここを変えたのはどうして?
うまく動かない仕掛けがあるどこまでは思ったとおりに動いた?
友達と一緒に作った自分が決めたところを教えてくれる?
次の作品へ移りたがっている今の作品で一つ残すなら、どこにする?

一度に全部聞くと、作品紹介が面接のようになってしまいます。

本人が見せたがっているところから始め、その答えをカードに一言だけ足してみましょう。

専門用語に直す前に、その子の言葉を残す

親が文章を整えるときは、本人に確かめながら進めます。

「おもしろくした」を勝手に「ユーザー体験を改善した」と言い換えると、何をしたのかがかえって見えにくくなります。

「見つけてほしかったから光らせた」のような言葉には、作り手の意図があります。

そのまま残し、どこを光らせたのかが分かる画像を添えるほうが伝わります。

文字を書くのが負担なら、話した内容を大人が短くメモして読み返してもらってもよいでしょう。

子どもが違うと感じた部分は直し、本人の説明として納得できる形にします。

他の子より、前の作品と見比べる

見栄えのよい作品を見ると、つい上手さを比べたくなります。

家庭のポートフォリオでは、まず以前の自分の作品と並べてみてください。

入口のない建物に扉を付けた。

道が途切れていた場所をつないだ。

説明を読まなくても目標が分かるようにした。

前の画像があると、変わったところを指して話せます。

作る時間の支え方を考えたい場合は、親子で楽しむゲーム作りの関わり方も参考にしてください。

記録を増やすために、親が作品の方向まで決める必要はありません。

保存場所は一つにまとめ、公開は別に考える

最初は家庭のパソコン内に作品ごとのフォルダーを作り、カードと画像をまとめる方法で始められます。

普段使っている文書やスライドに画像を貼る方法でも構いません。

道具選びより、次に開いたときに作品と説明がすぐ見つかることを優先しましょう。

複数のサービスへ同じ内容を入れると、どれが新しい記録か分かりにくくなります。

作品データと作品紹介を分けて持つ

画像や動画は作品を紹介するものです。

後から編集を続けるための作品データも、別に保存しておきましょう。

紹介画像だけが残り、制作を再開できない状態は避けたいところです。

たとえば一作品の中を「作品データ」「画像と動画」「作品カード」に分けます。

更新するときは日付や版が分かる名前にし、紹介に使った状態をたどれるようにします。

保存できたら、一度閉じてから目的のファイルを開けるか確かめます。

保護者も保存場所を把握し、必要に応じて家庭で管理している別の保存先にコピーを持っておくと探しやすくなります。

家族に見せることと、インターネット公開は別

作品カードは、家族に画面を見せるだけでも使えます。

一般公開の前に、本人が何を誰に見せたいのかを確認しましょう。

Robloxでは新しいゲームは初期状態で非公開です。

リンクを送るだけで誰でも遊べるわけではありません。

遊んでもらう場合は、相手がアクセスできる範囲と現在の公開条件を確認します。

公開条件はRoblox公式「Create and publish games and places」で確認できます。

作品紹介の資料を共有する場合も、受け取る相手に合わせて閲覧範囲を設定してください。

家族に見せるための記録と、広く見てもらう作品紹介では載せる情報を変えられます。

家庭用の記録を残したまま、公開用には見せたい画像と説明だけを取り出すと整理しやすくなります。

記録が続かないときは、項目を減らす

最初の一枚を作れても、毎回同じように残せるとは限りません。

記録のために作る楽しさが薄れてきたら、画像一枚と「今日変えたところ」の一言へ戻してみてください。

作品カードを毎日完成させる必要はありません。

一つの仕掛けが動いたときや、見せたい景色ができたときなど、本人が区切りを感じた場面で残せます。

途中でやめた作品も残してよい

作りかけの作品には、次へ持ち越せる工夫があります。

完成しなかった理由を長く反省させるより、残しておきたい部分を一つ選んでもらいましょう。

「入口の色は気に入っている」「橋はできたが、扉がまだ動かない」

その状態が分かれば、後で続きを作ったり、別の作品に考え方を生かしたりできます。

記録がたまったら、見せたいものを選び直す

全部の記録を人に見せる必要はありません。

本人が気に入っている作品、前後の変化が分かる作品、説明したい工夫がある作品を選び、短い作品集にまとめられます。

選び直すときは「いちばん新しいから」だけで決めず、その作品のどこを残したいか聞いてみてください。

作品を作るときとは違う、自分の工夫を見つめ直す時間になります。

まずは今日の「ここを見て」を一枚に

Robloxの作品ポートフォリオは、作品の画像と短い説明を一緒に残すことから始まります。

最初に必要なのは作品数よりも、本人が工夫した場所を一つ選ぶことです。

今日作っている画面を開き、どこを見てほしいか聞いてみてください。

その場所の画像に本人の言葉を一言添える。

あとで開いたとき、何を考えていたかを親子で思い出せる一枚になります。

この記事の要点
  • 一作品から、画像と工夫を一緒に残す
  • 自分の担当と使った素材を分けて書く
  • 直す前後を残し、変えた理由を添える
  • 親は画面に結び付く問いを一つ選ぶ
  • 家庭での記録と一般公開を分けて考える

次に作りたいものが見えてきたら

記録を見返して、もっと動く仕掛けを作りたい、別の遊びを考えたいと思ったら、その気持ちを次の作品へつなげてみましょう。

アイデアに迷ったときは、好きなものからオリジナルゲームを考える記事も役立ちます。

DCAでは、Robloxクリエイターの仕事体験を紹介する無料オンラインワークショップを案内しています。

ゲームを作る学び方を知りたい方は、内容を確認してみてください。

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この記事を書いた人

和田 亮一のアバター 和田 亮一 DCA校長 / 株式会社TOKYO EPIC代表

映画『カメラを止めるな!』共同原作者。株式会社TOKYO EPIC代表取締役。
フランスのRoblox開発スタジオと提携し、日本のRobloxクリエイター育成に取り組む。
DCA(デジタルクリエイターズアカデミー)校長。

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